阪神高速道路会社は9日、松原線の喜連瓜破(きれうりわり、大阪市)付近の通行止め解除について、3カ月余り前倒しして2024年12月上中旬となる見通しだと発表した。当初は国際博覧会(大阪・関西万博)開幕前の25年3月までの通行再開を目指していたが、橋梁架け替えの工事が順調に進んだ。

阪神高速道路松原線の工事現場でつり上げられる橋桁(9月15日未明、大阪市平野区)

大阪府の南東部と都心部をつなぐ松原線は1980年に全線開通した。架け替え対象の橋梁は約40年が経過したコンクリート橋で、交通量が多い一般道の交差点をまたぐ。経年とともに橋桁中央のつなぎ目部分を中心に路面が沈下。つなぎ目がない鋼製桁に架け替えるため、22年6月から喜連瓜破―三宅間を終日通行止めにしている。

工事のヤマ場となった橋桁の架設が終了し、中央分離帯の設置や舗装などの工事を残すだけとなった。既設の橋桁の撤去では低騒音の工法を採用し、地元の理解を得ながら昼夜連続で作業を実施。新しい橋脚の設置ではクレーンで一夜で一括架設するなどした。

吉田光市社長は9日の記者会見で「市街地での工事で、騒音対策などこれまで培った技術を総動員してきた」と話した。

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