決算記者会見で説明する西部ガスホールディングスの加藤卓二社長(26日、福岡市)

西部ガスホールディングス(HD)が26日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比53%減の61億円だった。主力のガス事業で需要期である冬の気温が高く、利幅の大きい家庭用の販売量が減少した。前の期に長崎県佐世保市のリゾート施設、ハウステンボス株の売却益を計上した反動減も響いた。売上高は2563億円と4%減った。

ガス事業は家庭用販売量が減少したものの、堅調だった業務用が補って全体の販売量は3%伸びた。ただ下半期の液化天然ガス(LNG)価格の下落による原料費調整で料金単価を下げたことも響き、同事業の売上高は4%、利益は15%それぞれ減った。

加藤卓二社長は26日の決算記者会見で、不動産や電力、飲食といった事業が収益を支えた点を挙げ「基礎が固まってきた。過去と比べ(内容の)良い減収減益決算だったと受け止めている」と語った。

25年3月期通期は売上高が1%増の2600億円、純利益が19%減の50億円を見込む。

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