ローソンの竹増貞信社長は決算説明で「加盟店の運営効率化が最重要課題だ」と述べた(11日、東京都港区)

ローソンが11日発表した2024年3〜8月の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比8%増の349億円だった。同期間として過去最高を更新した。プライベートブランド(PB)商品のスイーツがヒットしたほか、ウーバーイーツと連携した宅配サービスの利用が広がり、コンビニ事業が好調に推移した。

売上高にあたる営業収益は5%増の5721億円、本業のもうけを示す事業利益は3%増の548億円と、いずれも過去最高だった。ローソンは7月に上場廃止となり、今回が非上場企業として初の決算発表となった。

国内コンビニ事業は販売促進キャンペーンが奏功し、既存店売上高は3.1%増、客数は1.5%増だった。風味や食感の異なる2層のチーズからなるスイーツ「ふわ濃チーズケーキ」(300円)などPB販売が好調だった。

1店舗当たりの売上高(全店平均日販)は57万3000円と、2万2000円増えた。ウーバーイーツのアプリで注文できる商品数を、従来の5倍となる3200品に増やすなど利便性を高めたことで、宅配サービスの売上高が伸長した。人工知能(AI)を活用した自動発注システムを7月に全店に導入し、加盟店の利益も向上した。

ローソンは9月にKDDIと三菱商事が共同経営する体制に移行した。今後、KDDIのIT(情報技術)の知見を取り込み、コンビニ店舗の運営にかかる作業時間を30年度に従来から3割減らす目標を掲げている。

同日の決算説明会に登壇したローソンの竹増貞信社長は「加盟店によるオペレーションの効率化が最重要課題だ。(KDDI、三菱商事の)3社で、ともに課題を棚卸しして、どういう処方箋が有効か検討している」と述べた。

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