カメラ付きワイヤレスイヤホンで手軽に日常の情報収集ができるようになる(千葉市)

JVCケンウッドはワイヤレスイヤホンにカメラを取り付け、音声で周囲の情報を伝達する技術を公開した。映像をスマホアプリに搭載した人工知能(AI)で読み取り会話する。周囲に車が近づき危険を察知すると即座にイヤホンを通じて知らせるといった使い方などを想定する。手を使わなくても手軽に日常の情報収集ができるとして実用化を検討する。

開催中の国内最大級のIT(情報技術)見本市「CEATEC(シーテック)2024」で公開した。イヤホンとスマートフォンはブルートゥース(近距離無線通信)で接続し、スマホアプリに搭載した米オープンAIの対話型AI「Chat(チャット)GPT」を使って会話する。

例えばスーパーマーケットの特売広告を見ながら「おすすめの料理を教えて」と話しかけると、「特売のトマトと牛肉を使った炒め物、付け合わせにほうれん草のおひたしはいかがでしょうか」と献立を作って音声で知らせる。同社の担当者は「事業化時期は未定だが、AIの精度向上や使いやすさなどの改良を引き続き進める」と話す。

五感を刺激した状態で脳波を解析しAIが映像と音楽を生成する(千葉市)

このほか、人の脳波からAIが映像と音楽を自動生成する技術も展示した。脳波の測定とAI解析には東京芸術大学の研究室が開発した技術を使った。

感情が安定していれば一定のリズムを刻む音楽と明るい色の映像が流れ、不安や緊張した状態だと転調する音楽と暗い色の映像が流れる。担当者は「音楽と五感との相関関係やどう作用しあうのかを研究し製品開発に生かしていく」という。

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