料理宅配サービス「Wolt(ウォルト)」を展開するウォルトジャパン(東京・渋谷)は21日、広島県呉市で宅配商品を店頭と同じ価格で提供すると発表した。一般的に宅配商品の価格は店頭よりも4割ほど高いが、差額は同社が負担する。高齢者など買い物弱者を支援する実証実験の位置づけで、利用者が増えれば他の地域にも広げる。
呉市のレストランやスーパーマーケットなど約70店舗が対象で21日から始めた。距離やエリアに応じて49〜349円の配送料がかかるほか、サービス料が加算される。対象の店舗はウォルトのアプリやサイトで確認できる。
店舗側からすると、デリバリーサービスに登録すれば商品を売る機会が増える。一方でサービスを手掛ける企業側に一定の金額を支払うことなどから、宅配向けの商品は4割ほど高く設定することが多いという。
物価高で家計の負担は増している。今回の実証実験は、移動手段が少ない高齢者をはじめとする買い物弱者を支援することを目指している。同社は「まずは呉市の店舗と連携しつつ、他の地域にも対象を広げていきたい」と説明した。
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