【ニューヨーク=川上梓】米ゼネラル・モーターズ(GM)が22日発表した2024年7〜9月期決算は純利益が前年同期比微減の30億ドル(約4500億円)だった。北米で大型車がけん引し、電気自動車(EV)販売も伸びたが、中国事業は持ち分法損益の赤字が続いた。
売上高は10%増の487億ドル、調整後EBIT(利払い・税引き前利益)は15%増の41億ドルだった。グローバル販売台数は9%減の147万台だった。
北米事業は約10%増の410億ドルとなり、調整後EBITは前年同期比で約14%増加した。北米の販売台数は横ばいだったが、ピックアップトラックや多目的スポーツ車(SUV)など高単価の大型車がけん引したほか、EV販売台数も6割増えた。
北米事業の好調を受け、12月期通期のEBIT目標を140億〜150億ドル(従来予想は130億〜150億ドル)に上方修正した。
一方、中国は苦戦が続く。中国の合弁事業の販売台数は37万2000台と前年同期比で37%減り、売上高は43%減の45億ドルだった。GMの持ち分法損益は1億ドルの赤字だった。赤字は3四半期連続となる。
メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は22日の投資家向けメッセージで「EVの収益性を高めるとともに、中国事業の立て直しをできるだけ早い段階で実現する」とコメントした。中国では在庫や人員削減などの合理化を進めている。EV事業も赤字が続いており、同社は8日に低コスト電池調達を含む事業の再構築を発表している。
【関連記事】
- ・GM、カナダ資源会社と米で電池向けリチウム採掘
- ・GM、低コスト電池調達 現代自と提携見据え戦略見直し
- ・米EV販売、欧州勢7~9月24%減 GMやホンダが存在感
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。