性的少数者(LGBTQ+)の世界最大の旅行イベント「IGLTA世界総会」の開会式が24日、大阪市内のホテルで催された。アジア初開催で、23〜26日の会期中に50を超える国・地域から約540人が参加する。LGBTQ+が快適に過ごせる環境づくりや旅行商品の企画などについて話し合う。多様な観光客を受け入れる体制構築を目指す。
「業界や地域コミュニティ、LGBTQ+旅行者のサポートにさらに力を入れていく」。IGLTA(国際LGBTQ+旅行協会)のジョン・タンゼラ会長は開会式で話した。総会には旅行会社や航空会社、ホテルのほか観光局の担当者などが参加する。LGBTQ旅行者への接客マナーや性別を問わないバリアフリートイレなど受け入れ体制について情報を交換する。理解促進のためのセミナーも開かれる。
総会に参加した米国の旅行会社のトーマス・カーペンター氏は「日本はLGBTQ+にとって安全で過ごしやすく、ビジネスチャンスが眠っている」と強調。LGBTQ+の宿泊客が多いという日本の旅館の担当者は「接客マナーなどを学びたい」と話した。
コンサルティング会社のアウト・ナウによると、世界のLGBTツーリズムの市場規模は18年に2187億ドル(約32兆円)で経済効果にも期待がかかる。
総会を主催するIGLTAは1983年に米国で設立された旅行業界団体。世界各地でほぼ毎年総会を開き、セミナーやイベントを通してLGBTQ+旅行者への理解促進を図っている。総会は今年で41回目。
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