記者会見するリガク・ホールディングスの 川上潤社長(25日、東京都中央区)

X線を使った産業向けの分析・計測装置を手掛けるリガク・ホールディングスが25日、東証プライム市場に上場した。初値は公開価格(1260円)を下回る1205円だった。終値は1130円だった。同日、東京証券取引所で記者会見を開いた川上潤社長は半導体製造プロセス向けの計測装置などを伸ばし、「中長期で約10%の売上高成長率を目指す」と話した。主なやりとりは以下の通り。

――初値が公開価格を下回り、終値も初値から6%安となりました。受け止めは。

「株価は市場からの評価で、我々が何を言っても決まっていく。受け止めてしっかり事業をしていきたい」

――成長戦略は。

「X線技術を使った装置を研究開発などの『ラボ』などに導入してもらい、製造プロセスの『ファブ』に入っていくのが戦略の大きな柱だ。これが成功しているのが半導体の分野だ。微細化や多層化が進み、従来の光学を使った計測から、より波長の短いX線を使った計測へのシフトが進んでいる」

「ラボからファブに入る展開と同様の戦略を、パワー半導体やバッテリー、ライフサイエンスの分野でもやっていく。中長期的には約10%の売上高成長率、20%台後半の調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)マージンを目指す」

――上場後も株式の4割を握る米投資ファンドのカーライル・グループとの関係性は。

「カーライルは主要な株主で取締役も派遣していただいている。(上場してからも)付き合いが大きく変わるとは思っていない。これまでもガバナンス体制やグローバル体制の確立を支援していただいていた関係だ。今後も支援を受けながら、我々が主体的に事業を運営していく」

――株主還元の方針は。

「連結純利益の30%を目安に配当を考えていく。配当の時期はまだ決まっていない」

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