福岡空港を運営する福岡国際空港(福岡市)は6日、2024年4〜9月期の旅客数が前年同期比11%増の1296万人だったと発表した。4〜9月期の過去最高を更新した。国際線のインバウンド(訪日外国人)需要がけん引した。25年3月には第2滑走路の運用を始める予定で、今後も旅客増が続きそうだ。
国際線の旅客数が410万人と、4〜9月期で過去最高となった。円安などに伴う旺盛なインバウンド需要が後押しした一方、日本人の海外旅行客は新型コロナウイルス禍前の7割程度の水準にとどまっているという。国内線は886万人で、コロナ禍前の19年同期(905万人)に及ばなかった。
25年3月期通期では国際線と国内線で計2622万人と、過去最高の更新を見込む。25年3月には第2滑走路を運用開始する予定で、発着枠が拡大する。中期事業計画では28年度までに国際線を現在の6割増となる38路線に増やすとしており、東アジアや東南アジアと結ぶ国際線を中心に今後も往来が活発になりそうだ。
受け入れ体制も着々と整っている。利用拡大や利便性向上を目指し、22年5月に着工した国際線旅客ターミナルビルの増改築工事は25年3月までにおおむね完了する。延べ床面積は従来の約2倍となる約13万6000平方メートルで、保安検査場や免税店エリアの拡大、各交通機関に乗り継げるアクセスホールの新設などを予定している。
福岡国際空港が同日発表した24年4〜9月期の単独決算は、最終損益が6億円の黒字(前年同期は4億円の赤字)となった。19年の民営化以降、初の黒字となった。旅客数の増加により着陸料などの航空収入や免税店収入が伸びた。
25年3月期通期の純利益は41億円の最終赤字になる見通しだ。国際線旅客ターミナルビルなどの増改築工事に伴い、撤去費など20億円程度の特別損失を計上するため。従来予想からは29億円上方修正した。
中期事業計画では26年度以降、通期での黒字化を見込んでいる。田川真司社長は「来期は特殊要因がなく、なんとか黒字転換を1年前倒しできるよう努力したい」と話した。
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