岩手県八幡平市で11日、遠隔診療と医薬品のドローンによる搬送の実証実験が成功した。患者の自宅に看護師が訪問した状態で、約6キロ離れた診療所にいる医師が診断。医師が処方した薬をドローンが患者宅まで届けた。ドローンが幹線道路などを越えて物資を運搬する「レベル3.5飛行」が東北地方で初めて実現した。
実施主体は産官学組織「八幡平市メディテックバレーコンソーシアム」。関係者は全て現実の当事者で、運んだ薬も実際の治療用だった。
同組織は2023年9月にもドローンでダミー薬を空輸する実証実験を実施したが、パイロットの目視外で幹線道路を越えない空路を飛ぶ「レベル3飛行」だった。レベル3.5は国土交通省が23年12月に規制緩和で新設した区分。
八幡平は市域が広い上に山間部が多く、ドローンと組み合わせた遠隔医療を積極的に進めようとしている。実証実験の成功を受けて、市の中軽米真人商工観光課課長補佐は「国の規制緩和の状況を見ながら最先端を追い求めていきたい」と述べた。
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