ルネサスとニデックは23年6月にEV向けの装置開発で提携した

ルネサスエレクトロニクスは11日、ニデックと共同で次世代車向けの部品制御システムを開発したと発表した。従来は部品ごとに1個のマイコン半導体が必要だったが、新システムではモーターなど8つの部品を1個のマイコンでまとめて制御できる。周辺部品が減り、車の軽量化やコスト低減につながる。

ルネサスとニデックは23年6月に電気自動車(EV)向けの装置開発で協業を発表した。今回開発した部品制御システムは成果の一つで、ルネサスが8つの部品を制御するソフトウエアを開発し、実証実験で安定して動作させることに成功した。

車開発ではモーターや変速機、電池管理システムなど複数の部品を統合する動きが広がっている。ただ、世界的なEV販売の不振でニデックのEV関連事業は低迷しており、同社が新たな制御システムを搭載した製品を発売する時期は未定という。

ルネサスは今後、開発した部品制御システムをドイツで開かれる技術展示会などに出展し、ニデック以外の自動車関連メーカーに売り込む。ルネサスが必要な半導体やソフトをまとめて提供することで、顧客は製品開発のスピードをはやめられるという。

【関連記事】

  • ・ルネサス、価格15%減のマイコン量産 高機能家電向け
  • ・ルネサス純利益26%減、1〜9月 パワー半導体量産を延期

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。