不動産売買のリゾート・ジャパン(長野県白馬村)は10月に破産手続き開始決定を受けた「栂池高原ホテル」(同県小谷村)を建て替え、2025年冬にコンドミニアムを開く。改装する予定だったが、建物の状態を受け建て替えを決めた。同社は白馬村などで別荘や土地の売買を手がけており、観光需要の高まりに合わせホテル事業を拡大する。
リゾート・ジャパンは17年に宿泊事業に参入した。現在は白馬村で大学のセミナーハウスを改装した宿泊施設「ノマド白馬」を運営している。今回の計画とは別に、24年冬にも小谷村で既存ホテルを改装した宿泊施設を開業する予定だ。
栂池高原ホテル跡地のホテルは同社にとって3カ所目の運営施設になる。延べ床面積約1400平方メートルの3階建てを予定する。前ホテルで約40あった客室も16ほどに減らし、インバウンド(訪日外国人)をターゲットにする。食事は朝食のみ、もしくは提供せず泊食分離にして運営人員を抑える。
敷地は栂池高原スキー場のゴンドラ乗り場に近い。同スキー場はコースの半分を初心者向けが占め、これまで白馬エリアに多かった欧米系だけでなく、足元で増えている東南アジア系スキー客の取り込みも期待できる。白馬村では外資系ブランドのホテル開発計画が増える一方、小谷村ではインバウンドをターゲットにした宿泊施設がまだ少ないため同社は優位性があるとにらむ。
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