医療・介護用品の病院向け通販を手掛ける歯愛メディカルは15日、女性向け下着通販の白鳩にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。持ち株比率を33.2%から50.3%に引き上げて子会社化する。2024年半ばに傘下に収めたニッセングループと連携させて、女性向けの通販事業を拡充する。白鳩は上場を維持する。
白鳩の15日終値(255円)より10%高い1株280円で、18日から12月13日まで買い付ける。株式の取得額は約3億1800万円。白鳩の経営陣は賛同しており、一部の大株主からも買い付け予定の17.1%分について応募の同意を取り付けているという。
その結果、白鳩の市場での流通株の時価総額が東京証券取引所の上場維持基準である10億円を下回る場合は、上場を維持するため、ほかの大株主に対して所有株の売却を要請することも検討する。
歯愛メディカルは主要取引先である歯科医院で多くの女性が働いていることに着目し、女性向け商品の拡充を模索。23年12月に白鳩株の33.2%を取得して筆頭株主となったほか、セブン&アイ・ホールディングス傘下だった通信販売大手ニッセンホールディングス(HD)も子会社化した。
今後は白鳩とニッセンの通販ノウハウを生かして販路を広げるほか、女性向けの新商品を開発する。相互の物流拠点の活用により配送期間の短縮や物流の効率化を進めて、顧客への送料を下げることを検討する。白鳩の24年2月期の売上高は63億円、最終損益は1億2000万円の赤字だった。
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