Q.「セブン&アイ・ホールディングス」の創業家側がTOB=株式の公開買い付けを検討していることについてどう思うか。また、クシュタールとして買収金額の引き上げを検討しているか?

ミラー社長兼CEO
われわれの提案は、両社の株主や顧客、そして従業員にとって最も魅力的な提案だと信じている。創業家側の買収の価格について議論するつもりはないし、詳細には触れないが、われわれの提案は、すべての利害関係者にとって最も魅力的なものだと信じている。

Q.セブン&アイの買収の狙いは?

ブシャール会長
この業界にはチャンピオンが必要だ。世界中で食品を扱う小売業界のすべての分野で競争できる勝者が必要だ。コンビニ業界は今、とても厳しい環境にある。目的を達成し、ともに考え、よりよい会社に生まれ変わることができるだろう。

Q.セブン&アイから学べることは。

ミラー社長兼CEO
セブン&アイが日本で提供している流通システムは、間違いなく世界トップクラスだ。それがプライベートブランドや新鮮な商品の提供を可能にしている。そこにわれわれのデジタル機能を組み合わせることで多くの価値を生み出せると思う。

Q.セブン&アイがほかのコンビニと異なる点は?

ブシャール会長
日本の競合他社の店舗も訪れたが、セブン&アイがすぐれているのは明らかだ。それはすべて食品に関係している。買収の結果、セブン&アイがわれわれに付加価値を与え、われわれも付加価値を与えることができると考えている。買収が実現すれば、われわれは世界中の多くの顧客にとって最も身近な店舗となり、大きな勝利となる。

Q.買収によって最も獲得したい資産は何か。

ミラー社長兼CEO
すべてを高く評価している。北米や、日本、オーストラリア、そして東南アジアにもすばらしい店舗網がある。

Q.買収する場合、アメリカで日本の独占禁止法にあたる「反トラスト法」に基づく審査対象となる可能性があることについてはどう対処するのか?

ミラー社長兼CEO
アメリカでセブン&アイとわれわれの店舗を合わせると、およそ12%の市場シェアとなる。これは、従来の規制基準からすると、それほど高い水準ではない。それよりもはるかに高いシェアとなっている都市やエリアでは、店舗を売却する必要がある。われわれは、2004年以降、74件の買収を行ってきたが、そのほとんどはアメリカ国内だった。これらの取り引きを成立させるための解決策について、これまでもFTC=連邦取引委員会とは協力してきた。

Q.セブン&アイに最初に買収提案をしたのはいつか?

ブシャール会長
今からおよそ20年前の2005年だった。そのときは、両社の北米事業の統合についてだった。日本事業についてではない。2020年には、セブン&アイ全体を買うという提案をした。しかし、世界で新型コロナの感染が拡大し、わたしたちは対話が続けられなくなった。私たちは待つことを決め、今に至る。

Q.買収が実現したあと、セブン-イレブンのブランドを維持するのか。

ミラー社長兼CEO
私たちは、セブン-イレブンのブランドが象徴的だと信じている。ブランドを成長させられると思っている。

Q.買収に必要な資金をどう調達するのか。

ミラー社長兼CEO
われわれはM&Aについて長い歴史を持っている。金融機関と非常に深い関係を築いており、この取り引きに必要な資金を調達できると確信している。

Q.敵対的な買収を検討しているか?

ブシャール会長
検討していない。

ミラー社長兼CEO
セブン&アイと粘り強く、友好的に、自信を持って交渉を続けたい。

Q.売上高の7割あまりをガソリンなどの販売が占めているが、この構造を転換することはないのか?

ブシャール会長
私たちは大型のガソリンスタンドを備えた店舗を数多く建設中だが、これをやめるつもりはない。利益が出るので、まだ非常に長い間、このモデルが続くと思っている。

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