山形県発祥のカタログギフト大手のリンベル(東京・中央)は、山形市内で新設したEC(電子商取引)向け物流棟の運用を始めた。寝具卸会社が使っていた建物を取得・改装し、分散していた関連部署を集約した。直販サイトや出店する他社サイトを経由した受注が増えるなか、納期短縮へのニーズが強まっていることに対応する。
この「EC物流棟」は流通業務団地内にあり、延べ床面積は1250平方メートル。のしの印刷や包装、出荷などの作業を1日30人程度でこなしている。包装を担当する人は作業台のタブレットを操作して「外のし!注意!」など商品ごとに気を配らねばならない点を逐一確認し、ミス予防につなげている。
EC物流棟は2023年に開設した「山形ハブオフィス」と隣り合っている。ハブオフィス同様にデザインを東北芸術工科大学(山形市)の中山ダイスケ学長が監修した。黒を基調とした外観に仕上げ、統一感を出している。
リンベルの田中達彦常務は「社内表彰や株主優待などで企業の需要も増えている」と説明。「機能強化で、より多くの顧客獲得につなげたい」と話している。EC物流棟が加わったことで、商品開発や包装・出荷、コールセンターなどの機能を担う東日本物流センター(山形市)は計16棟・延べ床面積は約2万6400平方メートルとなった。
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