ヒューリックは29日、商業施設「LICOPA(リコパ)東大和」(東京都東大和市)を開業する。イトーヨーカ堂の店舗を取得し改装。食品スーパーとして「イトーヨーカドー」が引き続き入るほか、施設全体では雑貨の「無印良品」や家電量販「ノジマ」など計35店が出店する。30〜40代の家族層に照準を合わせて年400万人の来場者数を見込む。
リコパ東大和は地上5階建てで延べ床面積は約4万6800平方メートル。ヨーカ堂が2003年に営業を始め、ヒューリックが23年に店舗を取得した。同社はヨーカ堂と連携して「Life Community PARK(ライフ・コミュニティー・パーク)」を施設のコンセプトとする「リコパ」シリーズを展開しており、リコパ東大和は横浜・鶴見や川崎に続く3カ所目となる。
改装により、まず既存物件を活用した「メゾン棟」を開業する。1階はヨーカドーが引き続き入居する。売り場面積は改装前の3分の1ほどに縮小する半面、食品売り場は約3000平方メートルと約1割広げる。共働き世帯などの増加で需要が伸びる冷凍食品の売り場は2倍に拡大する。弁当や総菜、デザート類の品ぞろえも増やす。
2階には無印が地域で初出店する。ノジマや書籍の「くまざわ書店」、100円ショップ「ダイソー」、英語教室や体操教室なども入居する。子どもの習い事の合間に両親などが休めるよう共用スペースも多く用意した。
ヒューリックの小出俊輔・バリューアッド事業部担当部長は28日に開いた内覧会で、「地域に親しまれる公園のような存在にしたい」と意気込みを語った。施設でイベントを定期的に開いて来店動機を高める。年間売上高は改装前と比べ20〜30%増を目指す。
リコパ東大和の周辺には家族層向けのマンションが多くある。ヒューリックは25年秋、メゾン棟の隣に医療機関や飲食店が入る「テラス棟」も開業させる予定だ。
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