物流会社のAZ-COM丸和ホールディングスは1日、東証プライム上場で同業のC&Fロジホールディングスに対し、2日から1株3000円でTOB(株式公開買い付け)を始めると発表した。期間は6月17日まで。C&Fの自社株やすでに保有する株式を除き約1081万株を下限に取得し、649億円を投じて完全子会社化を目指す。
C&F株の1日終値は3315円だった。TOBが成立した場合、同社は上場廃止となる見込み。これまでC&Fは「マーケットチェックのための時間として不十分」として、5月末へのTOB延期を求めていた。延期しなければ「対抗措置の導入も検討せざるを得ない」と第三者による対抗TOBの可能性も示唆しており、今後の対応が注目される。
AZ-COM丸和はアマゾンジャパン(東京・目黒)の配送業務を手がけている。インターネット通販では冷凍や冷蔵食品などの需要が増えている。C&Fが強みとする低温食品分野のノウハウを取り入れながら、物流網を広げる狙いがある。
【関連記事】
- ・C&F、AZ丸和に「対抗措置も検討」 買収提案めぐり
- ・AZ丸和、5月上旬のTOB「延期想定せず」 C&Fに回答
- ・Amazon配送の丸和、物流24年問題が迫る同意なき買収
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。