内閣府が志賀原子力発電所(石川県志賀町)の防災・避難計画の充実に向けて設置している「志賀地域原子力防災協議会」の作業部会が12日、石川県庁で開かれた。1月1日に発生した能登半島地震後、原発から30キロメートル圏内の緊急防護措置区域(UPZ)内で、道路が損傷し迂回路もない場所が4カ所あったことなどが報告された。

作業部会は2015年以来、ほぼ年1回のペースで開かれており今回が9回目。2〜3月にかけて志賀町や周辺の市町で実施した被災状況調査の結果が報告された。UPZ内の道路では一般道32カ所のほか、のと里山海道などの自動車専用道でも通行止めが発生した。

原子力防災対策の重点区域内では石川県輪島市や同県穴水町などで14カ所の孤立地区が発生した。放射線防護施設でも、倒壊のおそれがあるなどとして活用が不可能になる例もあった。今回の調査を材料に避難計画の実効性を高める検討を進めていく。

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