大阪 浪速区にある「通天閣」は、初代が火事で解体されたあと、地元の人たちの出資で1956年に2代目が建設され、国内外から多くの観光客が訪れる大阪のシンボルです。

発表によりますと、運営会社の「通天閣観光」は今月27日に発行済み株式の70.8%を南海電鉄に売却し、子会社になることを決めました。

通天閣は来年の大阪・関西万博やインバウンド需要の拡大で来場者の増加が引き続き見込まれていますが、万博後を見据えた経営の安定化が課題になっていたということです。

一方、関西空港と大阪 ミナミの難波を結ぶ路線を持つ南海電鉄は、通天閣がある新世界など沿線のにぎわいの創出や再開発に力をいれています。

万博の開催を控える中、両社は乗車券と入場券がセットになった商品の販売を検討するなど、協業を通じて通天閣の周辺や大阪 ミナミの活性化につなげたいとしています。

通天閣で行った会見で運営会社の高井隆光社長は「同じ事業エリアでともに歩む南海とならエリアを一緒に活性化できると思い、子会社になることを決断した」と述べました。

また、南海電気鉄道の岡嶋信行社長は「通天閣が今後も愛され続けるよう会社の経営資源を投入し、エリアの活性化に貢献したい」と述べました。

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