NTTコミュニケーションズと日立製作所は5日、600キロメートルを超える長距離間で遅延なくデータを同期することに成功したと発表した。NTTの次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」と日立のストレージ仮想化技術を使い、分散型データセンター(DC)間をリアルタイムに連携できるようにした。災害時などのシステム復旧にも役立つとみる。
600キロメートル離れた東京―大阪間の環境を仮想的につくり実証した。データ同期における往復応答時間は20ミリセック(ミリセックは1000分の1秒)以内と日立が推奨するネットワークの応答時間内に収まった。
東京のメインDCで障害が起こった場合、大阪にあるサブDCへのシステム切り替えは約10秒だった。従来は人材の配置やデータの復旧作業でシステム復帰まで1営業日相当の時間がかかった。災害時にも継続して業務ができることを確認した。
両社は今後、サービスの停止やデータ損失が許されない金融機関や社会インフラ事業者などの業務システムに適用したい考えだ。
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