川崎、横浜市の京浜地帯を走る川崎鶴見臨港バス(川崎市)は6日、バス運賃の値上げを国土交通省に認可申請した。認められれば2025年3月18日から運賃(現金、交通系ICカードとも)は大人が現行の220円から240円、小児が110円から120円となる。それぞれ20円(9%)、10円(同)引き上げて人件費上昇や安全装置への投資などに対応する。
定期は通勤6カ月を5万3460円から5万8320円へ値上げする。家計への負担を抑えるため通学、小児は値上げせず据え置く。運賃値上げは消費税率引き上げに伴うものを除くと、川崎市内は23年3月、横浜市内は1997年9月以来となる。
運転手不足から採用経費、人件費を含めて経費が上昇している。燃料も高くなり、車両の更新もあり値上げは避けられないと判断した。今回の認可申請では、届け出だけで値上げできる上限運賃を大人250円、小児130円とした。2025年度の収支を上限運賃を前提に算出しても、経常損益段階で1億7200万円の赤字になると見通している。
川崎市バスは大人運賃220円で、現時点では「値上げの方針はない」(交通局)と説明する。臨港バス、市バスともに走るルートでは、利用者が市バスに偏ることも予想される。
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