GO SHUTTLEを始める日本交通子会社のタクシー車両=東京都江東区で2024年12月10日午前11時47分、古屋敷尚子撮影

 配車アプリ大手のGO(東京都)は11日から、東京都心と江東区・豊洲などの湾岸エリアで、他人同士が同乗するタクシー相乗りサービスを始める。タクシー不足への対応のため、都内では4月から日本版ライドシェアが始まったが、相乗りが定着すれば課題解消につながるとの期待がある。

 相乗りサービスは、タワーマンションが多い豊洲や中央区・晴海などの湾岸エリアから、東京駅や新橋駅などの都心部で展開する。雨天時などにタクシー不足が顕著になる地域だという。GOの配車アプリから、「GO SHUTTLE(シャトル)」を選んで依頼し、約400ある乗車地点まで利用者が移動して乗る。料金は同乗者がいなくても、通常のタクシー運賃の5~6割程度で、アプリ上で決済する。

相乗りタクシーの車両は「シャトル運行中」と表示される=東京都江東区で2024年12月10日午前11時54分、古屋敷尚子撮影

 車両は日本交通の子会社が所有するミニバンを15台用意。1台に5人の客が乗車できる。運行時間は平日午前7時から午後10時、休日は午後2時まで。

 国土交通省は2021年にタクシーの相乗りを解禁したが、拡大には至っていない。政府は移動の需要に対応するため、4月に東京23区などでタクシー会社管理の下で一般ドライバーが有償で運転する日本版ライドシェアをはじめ、全国に拡大している。だが、導入した長野県軽井沢町で渋滞が深刻化するなどの課題も出ている。10日に都内で記者会見した全国ハイヤー・タクシー連合会の川鍋一朗会長は「相乗りは移動の足にも大きく寄与でき、タクシー運賃では利用を控えていた新しい層も利用できる」と期待を込めた。【古屋敷尚子】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。