米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は10日、自動運転タクシー事業から撤退すると表明した。競争激化やコスト高が理由。子会社のGMクルーズをGM本体の技術チームに統合し、タクシーではなく自家用車向けの自動運転技術の開発に経営資源を集中させる。クルーズにはホンダも出資しており、GMと組んで26年に日本で自動運転タクシー事業を開始する計画だった。
GMの表明を受け、ホンダは11日、サービスの中止も含めて判断していく方針を明らかにした。
ホンダはクルーズに数%出資していたが、今後は保有株をすべて売却し、提携を解消する。自動運転タクシーの代わりとなるサービスや技術の開発は、引き続きホンダ単独で取り組むという。
栃木県内で実証実験を重ねてきたホンダ。関係者は「しっかりとした実物を作って、人もお金も投資したが、生かし切れなかった」と残念がる。その一方で、「自動運転タクシーの業界はベンチャー色が強く、リスクが高いことも認識していた。今までにない領域にチャレンジできたという意味では糧になる。この失敗を次に生かしたい」と話した。【秋丸生帆】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。