王子HDはまず25年12月までに最大500億円の自社株買いを実施する

王子ホールディングスは12日、2027年3月期末までに1000億円の自社株買いを実施すると発表した。資本効率の向上と株主還元の充実を狙う。この一環として13日から2025年12月12日までの期間に最大500億円の自社株買いを実施することも公表した。発行済み株式総数(自己株除く)の10.1%にあたる1億株を上限に買い付ける。

同社のPBR(株価純資産倍率)は足元で0.5倍程度と解散価値の1倍を大きく下回っており、早期の改善を目指す。

同社は23年12月、企業価値向上に向けた取り組みを発表した。自己資本利益率(ROE)は安定的に8%以上を達成し、将来的には10%にする目標を掲げた。同社は投資家が求める最低限のリターンである株主資本コストが6〜7%と認識する。

24年11月には政策保有株式などの保有株式を28年3月期までに700億円縮減すると発表した。25年3月期中に400億円分を縮減する目標だ。得た資金は成長投資のほか株主還元にあてる。

25年3月期は売上高が前期比11%増の1兆8770億円、純利益は12%増の570億円を見込む。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。