ヒロセ電機は株主還元方針を変更した

ヒロセ電機は7日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比6%増の280億円になる見通しだと発表した。産業機器向け部品は低迷するが、スマートフォンや自動車向けの部品が伸びる。年間配当は前期から50円増配し、490円とする。

売上高に当たる売上収益は6%増の1760億円を見込む。コネクターの売上高を分野別に見ると、スマホ向けで新機種への搭載が増えたことから13%増の400億円を見込む。自動車向けも8%増の465億円となる。ファクトリーオートメーション(FA)など産業機器向けは1%減る。中国経済の低迷による設備投資への影響が想定より長引く。

今期から配当の基準を株主資本配当率(DOE)5%に変更した。これまでは配当性向50%を目標としていた。安定配当を実現するために、単年度の業績によって配当額が変動しないようにする。

同日発表した24年3月期連結決算は、売上収益が前の期比10%減の1655億円、純利益が24%減の264億円だった。為替の円安が収益を押し上げたものの、産業機器の低迷を補えなかった。前期の年間配当は440円と、前の期から60円減配する。

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