パナソニックは8日、米アマゾン・ドット・コムと共同開発したインターネットに接続して動画などを楽しめる「スマートテレビ」を国内で6月以降、順次発売すると発表した。テレビ放送とインターネット上の動画を同じ画面上で選べ、見たい動画コンテンツを探しやすくした。持ち株会社のパナソニックホールディングス(HD)は1月、アマゾンと組んで新型テレビを開発すると発表していた。
主力のテレビシリーズ「ビエラ」の新機種にアマゾンのネット動画配信機器「ファイアTV」を内蔵した。4K画質の画面で、有機ELテレビから6機種、液晶テレビから7機種を投入する。販売価格は最上位モデルで約52万円。
従来の独自OS(基本ソフト)では動画配信などのサービスが30種類ほどしか使えなかったが、ファイアTVを搭載したことで使えるサービスが大幅に増えた。無数にある動画コンテンツのうち、動画配信サービスや地上波の視聴履歴から視聴者個人にあわせたコンテンツを提案する。ライブ配信の動画コンテンツも一覧で表示され、見たい動画を選べる。
スマートフォンでの動画視聴が増えているなどの要因でテレビの需要は減少している。パナソニックHD傘下で黒物家電を手掛けるパナソニックエンターテインメント&コミュニケーションの阿南康成副社長執行役員は「高画質な大画面で動画コンテンツを見るという体験を提供していく」と話し、テレビの販売台数を2030年までに23年から3割増やすことを目指す。
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