三菱自動車は8日、2025年3月期の連結純利益が前期比7%減の1440億円になる見通しだと発表した。主力市場の東南アジアで景気回復が遅れている。北米などで販売競争が激しく、販売対策費用がかさむ。株主還元を重視し、年間配当は前期比5円増の15円を計画する。
売上高は3%増の2兆8800億円、営業利益は微減の1900億円を見込む。北米での販売奨励金の上昇や宣伝費の増加などが280億円の減益要因になる。好採算車種の販売比率が高まるものの、販売台数が伸び悩む。
地域別の小売台数は、主力の東南アジアが16%増の27万7千台にとどまる見込みだ。タイやインドネシアなど主要国でインフレや高金利を背景に景気が減速し、前期まで需要は低迷していた。今期の見通しについて加藤隆雄社長兼最高経営責任者(CEO)は「需要は年後半の回復を期待するが、力強さを欠く」と説明した。
通期の想定為替レートは1ドル=142円と、前期より2円円高に設定した。70億円の営業減益要因となる。
同日発表した24年3月期の連結決算は、売上高が前の期比13%増の2兆7895億円、純利益が8%減の1547億円だった。
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