東京ガーデンテラス紀尾井町は数千億円の価値があると見込まれる

西武ホールディングスは9日、赤坂プリンスホテル跡地に建設した複合ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」(東京・千代田)を2024年度内にも売却すると発表した。国内外の投資家と交渉中で、売却額は未定。土地と建物の価値は数千億円規模になるとみられる。売却で得た資金は都市開発などに充てる。

西武HDは同日、「西武グループ長期戦略2035」を発表した。不動産賃料を収入源とするこれまでのビジネスモデルを改め、取得した不動産の価値を高めて売却するビジネスモデルに転換する。23年度に127億円だった不動産事業収益を、35年度までに450億円にすることを目指す。

東京ガーデンテラス紀尾井町は旧赤坂プリンスホテル跡地を再開発し、16年7月に開業した。記者会見で西山隆一郎社長は「赤坂プリンスの跡地という歴史ある不動産を西武HDが再開発し、生まれ変わらせた経験やノウハウを次の成長に振り向ける」と話した。西武HDの本社が入るダイヤゲート池袋や既存のホテルなどの売却も検討する。

西武HDは9日、25年3月期の連結業績見通しを発表した。売上高にあたる営業収益は前期比2.4%増の4890億円、純利益は3.7%減の260億円を見込む。

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