2024年3月期の決算を説明する宝HDの木村社長(10日、大阪市)

宝ホールディングス(HD)は10日、2025年3月期の連結純利益が前期比6%増の172億円になる見通しだと発表した。国内事業が円安による原材料価格の高騰で低迷する一方で、海外事業や子会社のタカラバイオの試薬事業と医療製品の受託生産が伸長する。

売上高は前期比7%増の3620億円で2期ぶりに過去最高を更新する見通し。年間配当は31円と前期比で2円増やす計画だ。同日、大阪市内で記者会見をした木村睦社長は急速に進んだ円安について、国内事業と海外事業をあわせて「影響はほぼニュートラルになるように運営をしている」と話した。

同日発表した24年3月期の連結純利益は前の期比24%減の161億円で、売上高は前の期比3%減の3393億円だった。年間配当は29円とし、直近の予想から2円増やした。酒類の輸出や海外での日本食材の卸事業などが堅調だったが、タカラバイオの新型コロナウイルス検査試薬関連の売上高が前の期比で97%減少した。

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