第一三共はがん治療薬「エンハーツ」について、固形がんの患者へ対象を広げる承認を米国で取得した

第一三共は8日、がん治療薬「エンハーツ」について、複数の固形がんの治療にも使えるよう米食品医薬品局(FDA)から承認を取得したと発表した。これまで乳がんと肺がん、胃がんのみに使用できたが、より多くの種類のがんに使えるようになる。

がん細胞の目印となるたんぱく質「HER2」が陽性のタイプのがん患者が対象だ。治療後に転移や再発をし、他の治療手段がない患者に投与する。胆道がんやぼうこうがん、子宮頸(けい)がん、卵巣がん、膵臓(すいぞう)がんなど種類を問わず、固形がんで使える。

日本での複数の固形がんへの適応拡大申請は未定としている。エンハーツは標的に結合する抗体とがん細胞を攻撃する薬剤を組み合わせた「抗体薬物複合体(ADC)」の技術を使い、効き目を高くした第一三共の主力品だ。2023年度の売り上げは日本を含む世界で3839億円と見込んでいる。

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