新日本建設が13日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比2%増の122億円となった。売上高は同17%増の1335億円で、3期連続の増収増益。千葉県での大型分譲マンションの販売が好調だった。年間配当は前の期比で26円増配の53円とした。

新日本建設の年間配当は過去最大の53円とした(13日、千葉市の本社)

営業利益は2%増の175億円。売上高と営業利益、経常利益がそれぞれ過去最高となった。

事業別の売り上げでは建設事業が12%増の713億円、開発事業が24%増の621億円だった。JR千葉駅近くの千葉パルコ跡地に建つ全397戸のマンション「エクセレント ザ タワー」をはじめ、県内の大型物件を中心に完売が相次いだ。高見克司社長は「マンション価格の高騰は続くが、夫婦共働きでローンを組むパワーカップルや住宅ローン金利の低さで売れ行きは好調」と説明する。

不動産開発事業のリスクの高さからキャッシュフローを意識した経営に取り組む同社だが、年間配当を過去最大に引き上げた。株主還元と人的資本拡充など成長投資とのバランスを考慮した増配幅とした。配当性向は前の期比約2倍の25%に上昇した。

25年3月期は千葉県内だけでも合計約300戸の分譲マンションの引き渡しを予定しており、売上高は1%増の1350億円、純利益は0.1%増の123億円と4期連続の増収増益を見込む。埼玉県春日部市では大型物流施設も25年2月に完成予定だ。今期の年間配当予想は据え置いた。 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。