トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)は13日、2024年3月期の売上高が前の期比35%増の1兆5054億円で過去最高になったと発表した。同社はトヨタ自動車グループにおける高級車「レクサス」の一大製造拠点。メインの輸出先である中国で新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込む「ゼロコロナ」政策が終了し、人の移動が回復したことなどが販売を押し上げた。
半導体や部品の供給不足が緩和したことで生産台数は前の期比25%増の41万9730台となり、過去4番目に多かった。中国向けではセダンタイプの「ES」が好調だったほか、北米向けでは多目的スポーツ車(SUV)の「NX」も伸びた。22年11月にモデルチェンジしたSUVの「RX」も新型車効果で引き合いが強まった。
小倉工場(北九州市)で生産するハイブリッド部品は46%増の68万6522基で過去最高となったほか、苅田工場(福岡県苅田町)で生産するエンジンも26%増の45万9562基だった。それぞれ宮田工場(福岡県宮若市)で生産するレクサスに使われるが、それを上回る分はトヨタ自動車の別の生産拠点に供給されている。
トヨタ九州の生産能力は年間40万台を超える。その9割近くをアジアや北米、欧州などの海外約80カ国・地域に輸出している。
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