武田薬品工業は13日、アルツハイマー病治療薬候補についてスイスのバイオ企業ACイミューンとライセンス契約を締結したと発表した。武田薬品はACイミューンに対して、契約一時金として1億ドル(約150億円)を支払うほか、開発や商業化の進捗などに応じて最大約21億ドルを支払う可能性があるという。
スイスのACイミューンが開発する治療薬候補は、アルツハイマー病の原因物質の一つとされる「アミロイド」というたんぱく質に作用する仕組みだ。病気の進行スピードを遅らせる効果が期待される。現在、安全性などを確認する臨床試験(治験)が進んでいる。
武田薬品は、ACイミューンの新薬候補について全世界での開発権と商業化権を取得する。現在のACイミューンの治験終了後は、武田薬品が治験を引き継ぐ予定だ。治験が成功し、実用化した場合は、全世界での売上高に応じて段階的にロイヤルティーをACイミューンに支払う。
アルツハイマー病を巡っては、アミロイドに作用するエーザイの治療薬「レカネマブ」が日本や米国で承認されているほか、米イーライ・リリーの新薬候補「ドナネマブ」の実用化も近づいている。
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