発砲事件でスロバキアのフィコ首相が入院した現場の文化会館近くに座る人々(ハンドロヴァ、16日)=ロイター

【ベルリン=共同】東欧スロバキアのフィツォ首相が15日に銃撃された事件で、警察は現場で拘束した男(71)を殺人未遂容疑で逮捕し、本格的な捜査を始めた。ロイター通信などが16日報じた。カリニャーク国防相は16日の記者会見で、入院しているフィツォ氏について「容体は安定しているが、まだ深刻な状態だ」と説明した。

シュタイエシュトク内相は、男が反政府運動に参加していたとし「(4月の)大統領選の結果に不満を持ち、行動を過激化させた」と述べた。大統領選ではフィツォ氏に近いペレグリニ元首相が勝利した。

フィツォ氏はウクライナへの軍事支援停止を表明するなどロシア寄りの姿勢を強め、反汚職に取り組む特別検察を廃止する司法改革やメディア統制も進めている。強権的な政治手法に反発が高まっていた。

カリニャーク氏によると、フィツォ氏は4発の銃弾を受けた。ペレグリニ氏は16日にフィツォ氏と面会した後「少し話すことができた。首相は間一髪で死を免れた」と語った。

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