台湾東部・花蓮県の避難所(7日)=共同

【花蓮=共同】台湾東部沖地震で被害の大きかった東部・花蓮県では地元当局が発災直後から複数の慈善団体や住民らと連携し、スムーズな避難所運営を進めてきた。

小学校の体育館を利用した避難所には、仏教系慈善団体「慈済基金会」が事前に用意していた簡易型の間仕切り設備が設置された。上部が開いており布製のため遮音効果は少ないが、プライバシー保護やストレス低減に効果を発揮した。

食料や生活必需品は慈善団体や被災を免れた商店主らが当局と調整した上で寄付。13歳の息子と避難した盧彦君さん(49)は「一定程度プライバシーも確保され、物資面では困ったことはなかった」と感謝した。

避難所運営の責任者、翁美華さんによると、組織の規模が大きい慈済とは年に1度、災害時を想定した訓練を実施しているほか、ほかの慈善団体などとも日頃から連絡を取り災害に備えている。

今回も発生の3日から毎日夕に当局者と慈善団体の代表ら約10人が打ち合わせ会議を開き、団体間の連携に支障がでないようにしてきた。

避難者の鄧慧美さん(65)によると、3日夜には軍がシャワー設備を設け、体を洗うことができたほか、数日後にはボランティアが希望者にマッサージをしてくれた。鄧さんは「被災したストレスと余震への不安で心身共に疲れ切っていた。マッサージで体がほぐれ、リラックスできた」と避難所運営を評価した。

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