日本、米国、オーストラリア、フィリピン4カ国の防衛相は6日、7日に実施する海上での共同訓練にあわせて声明を出した。「航行や上空飛行の自由の権利を支持する」と唱えた。南シナ海への進出を強める中国を念頭に日米豪がフィリピンとの結束をアピールする狙いがある。
日米豪比で本格的な訓練を実施するのは初めて。共同訓練を4カ国による初の「海上協同活動」と位置付け、対潜戦訓練などをする。海上自衛隊からは護衛艦「あけぼの」が参加する。防衛省によると訓練にあわせて声明を発出することはまれだという。
木原稔防衛相は「南シナ海をめぐる問題は地域の平和と安定に直結する日米豪比を含む国際社会の正当な関心事項だ」と表明した。「南シナ海における力による一方的な現状変更や試み、緊張を高める行為にも強く反対する」と言明した。
フィリピンのテオドロ国防相は今回の訓練を「1回目」とした上で今後も継続する意向を示した。
岸田文雄首相は11日に訪問先のワシントンでバイデン米大統領、フィリピンのマルコス大統領との初の3カ国首脳会談を開く予定だ。中国抑止に向けて安全保障や経済分野で協力を深める。
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