堅調な労働市場が米消費者の景況感を支えている=AP

【ニューヨーク=佐藤璃子】米調査会社コンファレンス・ボードが28日発表した5月の米消費者信頼感指数は、前月の改定値から4.5ポイント上昇して102.0となった。1月以来、4カ月ぶりに前月比プラスとなった。所得や雇用市場に対する現況と短期的な見通しの両方が改善した。

消費者信頼感指数は米個人消費の先行指標とされ、1985年を100として算出している。5月はダウ・ジョーンズによる市場予想(96.0)を上回った。内訳をみると、足元のビジネスや労働市場の景況感を示す「現況指数」は143.1と前月から2.5ポイント上昇した。

短期的な見通しを示す「期待指数」は74.6と前月から5.8ポイント上昇した。雇用環境や所得に対する見通しが前月から小幅に改善した。一方、4カ月連続で景気後退リスクの高まりを示唆する水準である80を下回った。

コンファレンス・ボードのチーフエコノミスト、ダナ・ピーターソン氏は「好調な労働市場が、消費者の現状に対する景況感を引き続き支えている」と分析した。一方でインフレや景気後退リスクへの懸念が引き続き高まっているとも指摘した。

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