2023年9月にスミソニアン国立動物園が開いたパンダのお別れイベント

【ワシントン=芦塚智子】米首都ワシントンのスミソニアン国立動物園は29日、年内に中国からジャイアントパンダ2頭を迎えると発表した。同動物園は2023年11月に3頭を中国に返還し、パンダが不在になっていた。約1年ぶりに戻ってくるパンダは、地元住民や全米のパンダファンの大歓迎を受けそうだ。

同動物園にやってくるのは2歳のオスとメスのパンダ。オスのパンダは同動物園で生まれたパンダを母親に持つ。一般公開の時期は決まっていない。

中国側との合意は34年4月までの貸与で、子供が生まれた場合は4歳になるまでに中国に返還することになっている。

動物園による発表のビデオにはジル・バイデン大統領夫人も登場し「この歴史的な瞬間をここ米国の首都でみなさんと祝うのを待ち切れない。パンダがワシントンに戻って来る!」と語った。

ワシントンのパンダは1972年、ニクソン米大統領(当時)の訪中に同行したパトリシア夫人の希望に応えて中国の周恩来首相(同)が米国に贈った2頭が最初だった。以来、市民に親しまれてきた。

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は23年11月、訪問先の米国サンフランシスコで演説し、米国への新たなパンダ貸与に意欲を示していた。

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