【北京=共同】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は29日夜に談話を発表し、北朝鮮から韓国に大型風船で飛ばした汚物は「誠意の贈り物」で「今後も拾い続けなければならない」と挑発した。韓国の団体が北朝鮮の体制を批判するビラを飛ばしてきたことへの対抗措置としている。
韓国で昨年出た司法判断はこうしたビラの散布を事実上容認しており、韓国政府も制止していない。
これを受け、金与正氏の談話は汚物の散布も北朝鮮側の「表現の自由」だと主張。批判ビラの「何十倍」もの量で汚物を送り返す方針を示し、回収するのが「どれほど不愉快で疲れるか」を体験すれば「それが表現の自由だと簡単には口にできないことが分かるはずだ」と指摘した。
在韓国連軍司令部は29日、風船を使った汚物などの散布が「不衛生かつ攻撃的であるだけでなく、休戦協定違反に当たる」として調査を開始したと明らかにした。
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