ブラジル南部のリオグランデドスル州では4月の末からの大雨で各地で大規模な洪水が起き、地元の防災当局は30日の時点で169人の死亡が確認され、およそ58万人が避難を余儀なくされているとしています。

州内の多くの被災地では、1か月近く浸水が続き、衛生状態が悪化しています。

地元の州当局によりますと、高熱や頭痛などを引き起こすレプトスピラ症と呼ばれる感染症の患者が急増していて、29日までに141人の感染が確認され、7人が死亡しました。

患者たちは下水があふれた地域などで住宅を掃除する際などに汚染された水や土に触れて感染したとみられるということです。

リオグランデドスル州出身の日系人医師で、被災した人たちの診療を続けている森口エミリオ秀幸さんは「一番心配しているのがレプトスピラ症の大流行だ。抗生剤やワクチンをほかの州に頼んでいるが、なかなか追いつかない」と話していました。

現地では破傷風やインフルエンザなどの感染の拡大も懸念されていて、医療支援の強化が求められています。

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