シンガポールで行われていたアジア太平洋地域などの国防トップらが参加する「アジア安全保障会議」が閉幕しました。
「アジア安全保障会議」は、3日間の日程で行われ、初日にアメリカのオースティン国防長官と中国の董軍国防相が会談で、台湾や南シナ海などをめぐり議論を交わしました。
オースティン国防長官は中国が台湾を包囲する形で軍事演習を行ったことを念頭に「挑発的な行為」と懸念を示すも、董国防相は「内政問題だ」と反論するなど、お互いの主張は平行線のままでした。
一方で、偶発的な衝突を避けるため、両国は軍同士の対話を継続することで一致しました。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領がシンガポール入りし、1日に各国の国防相らと会談を行いました。
最終日の2日には、演説の中でロシアによる侵攻を批判したうえで、「誰かが秘密裏に決定を下し、それを押し付けるという考えを、各国が等しく拒否していることにわれわれは気付いた。必要なのはオープンで包括的な対話だ」と対話の重要性を訴えました。
2024年の「アジア安全保障会議」では、対立を深めるアメリカと中国の国防相の直接対話が、1年半ぶりに実現したことが注目を集め、今後は米中の安全保障対話の継続につながるかが焦点となります。
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