【NQNニューヨーク=矢内純一】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比97ドル97セント安の3万8473ドル06セントで推移している。このところ米国の景況感の悪化を示す経済指標が相次いでいる。景気の先行きに対する警戒から、売りが先行した。半面、ディフェンシブ株の一部に買いが入り、ダウ平均は小幅な上昇に転じる場面がある。
日発表の5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が市場予想に反して4月から悪化した。前週末発表の5月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)も市場予想を下回った。企業心理が悪化し、経済が減速しているとの懸念が広がっている。7日には5月の米雇用統計など経済指標の発表もあり、買いを手控える雰囲気もある。
主力株への売りが一巡した後、ダウ平均は下げ幅を縮め、一時は上昇に転じた。景気の動きに影響を受けにくいディフェンシブ株の一角に買いが入っている。ダウ平均の構成銘柄では、アムジェンとプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が高い。
そのほかでは、原油先物相場の下落でシェブロンが安い。ダウとキャタピラーも売られている。半面、セールスフォースとアメリカン・エキスプレスが上昇している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反落して始まった。
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