ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=三輪恭久】7日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して始まり、午前9時35分現在は前日比86ドル28セント安の3万8799ドル89セントで推移している。同日朝発表の5月の米雇用統計は、米労働需給が市場の想定より底堅いことを示した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期を巡る不透明感が再び高まり、主力株に売りが出ている。

雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月に比べ27万2000人増え、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(19万人増)を上回った。平均時給は前月比の上昇率が0.4%と、市場予想(0.3%)より高かった。失業率は4.0%と小幅に上昇したものの、総じて米労働市場の底堅さを示す内容だった。

市場には賃金インフレの沈静化には時間がかかり、賃金と連動性が高いサービス価格に影響するとの懸念がある。FRBの利下げ開始が先送りになるとの見方もあり、7日朝の米債券市場では長期金利が上昇(債券価格は下落)している。一時は前日終値より0.14%高い4.43%を付けた。金利の上昇で、相対的な割高感があると見られた株式に売りが出ている。

ダウ平均の構成銘柄では、ホーム・デポやアメリカン・エキスプレス、キャタピラーが下落している。セールスフォースとアマゾン・ドット・コムも安い。一方、スリーエムやアムジェン、トラベラーズは上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。エヌビディアが下落している。

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