【エルサレム共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は10日、イスラム組織ハマスのパレスチナ自治区ガザのトップ、シンワール指導者が、イスラエル軍の攻撃による民間人の犠牲拡大はハマスに有利に働くとの考えをガザ地区外の幹部らに伝えていたと報じた。イスラエルとの間接交渉で妥協せず強硬姿勢を維持するよう要請したという。ハマスは恒久停戦を求めている。  同紙が入手したシンワール指導者のメッセージには、民間人の犠牲は「必要だ」と書き込まれていた。犠牲者の増加で国際社会の批判が高まり「失うものはイスラエルの方が大きい」と分析しているとみられる。  ガザ保健当局によると、昨年10月の戦闘開始後のガザ側死者は3万7千人超。うち約7割は女性や子どもとされている。  一方、イスラエル軍は11日、ガザ最南部ラファなど各地でハマス掃討作戦を続け、上空から武器保管庫など35ほどの攻撃目標を破壊したと発表した。パレスチナ通信は、北部ガザ市で軍の空爆を受けて壊れた住宅から多数の民間人の遺体が見つかったと報じた。


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。