米ウィーワークは23年に米連邦破産法第11条(チャプター11)適用を申請していた=ロイター

【ニューヨーク=吉田圭織】米シェアオフィス大手ウィーワークは11日、経営再建を完了したと発表した。同社のデビッド・トリー最高経営責任者(CEO)は退任し、12日に新しいCEOとしてジョン・サントラ氏が就任すると発表した。

サントラ氏は米不動産大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドで47年間勤めた不動産業界のベテランだ。直近では同社のニューヨーク州とニュージャージー州、コネティカット州地域の会長を務めていた。

同社の発表資料によれば、サントラ氏は「柔軟性を持った働き方はいまや選択肢だけでなく、不動産や従業員の最大限の効率性を引き出すために戦略的であると信じている」と述べた。退任するトリー氏は採算の悪い物件からの撤退などを進め、年間賃料などのコストを8億ドル(約1260億円)以上削減した。

シェアオフィスの先駆けであるウィーワークはずさんな経営管理や急速な事業拡大で経営難に陥り、23年に日本の民事再生法にあたる米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請していた。

経営難に陥った後にトップの座を追われた創業者のアダム・ニューマン氏が同社の買い戻しを目指していた。だが、同社は貸し手からの納得が得られないとして、ニューマン氏の6億5000万ドルの提案を拒否している。

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