北京市内のスーパーの豚肉売り場(13日)=ロイター

【北京=時事】中国共産党機関紙系の環球時報(英語版)は14日までに、欧州連合(EU)から輸入する一部豚肉に反ダンピング(不当廉売)関税を適用するよう、関連団体が調査を求めたと報じた。中国はEUが中国製電気自動車(EV)に追加関税を課す方針を公表したことに強く反発しており、EUへのけん制とみられる。

官製メディアである環球時報の記事には中国当局の意向が強く反映される。中国政府はEUが追加関税の方針を打ち出した12日に「強烈な不満」を表し、対抗措置を示唆。欧米メディアは豚肉に加え、乳製品などに対する関税の引き上げが検討されていると報じている。

中国の貿易統計によると、2023年の豚肉輸入に占めるEU産の比率は5割程度。スペインやフランス、オランダ、デンマークなどが主な輸入相手国となっている。

一方、中国商務省は14日、トルコが中国から輸入する自動車への関税を引き上げる方針を示したと明らかにした上で、「断固反対する」と強調。「中国企業の利益を守るために必要な措置を取る」として、対抗措置の発動もあり得ると警告した。

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