長引くインフレは米家計の重荷に=ロイター

【ニューヨーク=佐藤璃子】米ミシガン大が14日発表した6月の消費者態度指数(速報値)は65.6と、前月の確報値(69.1)から3.5ポイント下がった。3カ月連続で低下し、2023年11月以来、7カ月ぶりの低水準となった。長引く物価高が依然として家計の重荷になっている。

ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(71.5)も下回った。「現在の景況」を示す指数は62.5と前月から7.1下がり、22年12月以来、1年半ぶりの低水準となった。「今後の見通し」は67.6と同1.2ポイント低下した。

ミシガン大の調査分析担当のジョアン・シュー氏は「インフレへの懸念が小幅に高まったことに加えて所得が弱含みで推移したため、消費者は家計が厳しくなったと評価している」と解説する。

短期的な物価見通しを示す1年先の予想インフレ率は3.3%と前月から横ばいだった。一方でより長期的な予想は3.1%と前月から0.1ポイント上昇した。米連邦準備理事会(FRB)が物価目標とする2%を上回っている。

米ウェルズ・ファーゴの調査グループは「インフレは依然として最大の懸念事項だ。家計悪化の影響としてインフレを最も多く挙げているのは、所得の伸びの鈍さが示されている中所得者層だった」と分析する。

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