ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、ロシア側に今後、戦争の終結に向けた「行動計画」を提示する意向を明らかにした。スイス・ビュルゲンシュトックで開催中の「平和サミット」で語った。
- 平和サミットの狙いとゼレンスキー氏の心配
今回のサミットでは「核の安全性」「食料安全保障」「捕虜や連れ去られた人びとの帰還」に絞って議論されており、行動計画も、まずはこの3点に絞り、各国の協力の方法も盛り込んだものになるとみられる。
初めてとなった今回の平和サミットにロシアは招待されていない。ただ、ウクライナ政府は2回目のサミットでロシアと顔を合わせる可能性を排除していない。
「ロシアがこの場にいないのは…」
ゼレンスキー氏は今回のサミットについて「戦争の公正な終結に向けた第一歩」と表現。国連憲章や国際法に沿って、ロシアの全面侵攻を終結させる必要性を訴えた。
その上で「ロシアがこの場にいないのは、平和に興味がないからだ」と指摘。一方で、「公正な平和が世界にとって何を意味し、どうすれば真に永続する形で実現できるのかを決めたい」と呼びかけ、透明性のある「行動計画」について合意が得られれば、ロシア側にその内容が伝えられることになる、とした。
ゼレンスキー氏は行動計画の提示について「2回目の平和サミットで、本当の戦争の終わりを確定させるため」と説明。次回の平和サミットを通じて、和平交渉に向けた動きを加速させたい考えを示した。(ビュルゲンシュトック=藤原学思)
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