タイ・バンコクのホテルで、来場者にドリアンを振る舞うシェフ

 果物の王様と呼ばれるドリアンのおいしい季節がやってきた。ただ、独特のにおいや風味で好き嫌いがはっきり分かれるため、持ち込みを禁じているホテルや公共交通機関は多い。  そんなドリアンを使った、一風変わったアフタヌーンティー・イベントを、バンコク中心部にある高級ホテル「ハイアット・リージェンシー・バンコク・スクンビット」が5月末まで開催すると聞き、足を運んだ。タイ東部チャンタブリ県の「トビー農園」で収穫されたドリアンを使用したシフォンケーキやティラミス、シュークリームなど「きらびやかなデザートの数々」(担当者)を楽しめる。  タイでは今年、熱波が猛威をふるい、ドリアンの収穫量が減った。同農園を運営するタワッチャイさんは「猛暑で10本ほどのドリアンの木が枯れ、一つあたりのサイズは昨年の半分以下だった」と話す。昨年は5000個で約20トンだったが、今年は約9トンだったという。  タワッチャイさんは「今後5年間は猛暑が続く見込みだ」と厳しい表情で語った。優雅にアフタヌーンティーを楽しみながら深刻化する気候変動の影響を考えた。(藤川大樹、写真も) 

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