【NQNニューヨーク=横内理恵】3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比23ドル85セント安の3万9308ドル00セント(速報値)で終えた。4日の独立記念日の祝日を前に主力株の一部に利益確定や持ち高調整の売りが出た。同日発表の米経済指標が米景気の減速を示し、利下げ期待や米長期金利の低下は相場を下支えした。
独立記念日の前日で株式市場は午後1時までの短縮取引で市場参加者が少なく、薄商いだった。ダウ平均ではユナイテッドヘルス・グループやメルクなどディフェンシブ株の一角が売られた。ナイキやアマゾン・ドット・コムなども下げた。
ダウ平均は上げる場面もあった。米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した6月の非製造業(サービス業)景況感指数が48.8と5月(53.8)から低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(52.8)を下回った。2カ月ぶりに好不況の境目である50も割り込んだ。
同日発表の雇用関連指標も市場予想に比べて弱く、一連の指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに動くとの観測が強まった。米長期金利が4.3%台半ばと前日終値(4.43%)を下回って推移し、株式の相対的な割高感も薄れた。ダウ平均ではセールスフォースやキャタピラー、マクドナルドなどが上げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比159.539ポイント高の1万8188.302(速報値)で終えた。連日で過去最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も3日続伸し、最高値で終えた。複数のアナリストが目標株価を引き上げたテスラが連日で大幅高となった。エヌビディアなど半導体株の一角にも買いが入った。
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